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汎用AI:パワフルだが便利ではない

現在、AI業界ほど急速に成長し、変化している業界はありません。AI業界では、数週間ごとに何らかのビジネスのための新しい革命的なアイデアが生まれています。そのイノベーションの中には、スマートホームテクノロジーのように、大きな利益、新しい仕事、グローバルなメリットを生み出しているものもありますが、自動運転車のように、行き詰まったり、期待していた成功を収めることができないものもあります。

成功に至るAIの新しい形式やアプリケーションを予測する事は困難ですが、この業界を長く見てきた人であれば、それなりの推測をすることができます。多くのAI専門家がGoogle Visionのような「汎用AIソリューション」の開発を注視しているのはそのためです。

汎用AIシステムは、一般的に膨大な技術力に支えられており(だからこそ、Googleはその好例なのです)、とりわけ有望であるように思われます。 ただし、性質上、汎用AIは「綿密」ではありません。多くの場合、公開されている広範囲のデータを使ってトレーニングされており、極めて具体的な分析を行うことは出来ません。例えば、Google Visionはほぼすべての画像を解析し、ユーザーが検索や表示の際に除外したいテキストやオブジェクト、コンテンツを選び出すことができるとしています。しかし、何百万枚、何十億枚もの画像を扱うユーザーにとっては便利かもしれませんが、シーリングファンの画像の色を正確に検出したい、特定のブランドのスニーカーが写っている画像を見つけたいという企業にとっては、解決策にはなりません。

端的に言えば、汎用AIは業界固有のデータセットとしてトレーニングされていない為、特定の業界に関連情報を提供することは出来ないのです。 これらの使用事例は、規模は大きくても、範囲が非常に狭いのです。ほとんどの企業は、テキストの一部を強調するだけの画像検出AIは必要としません。企業は特定のパターンの検出や、技術仕様の解析、ブランド名の一覧表示が可能な画像ソフトウェア等を必要としています。汎用AIはパワフルですが、用途が限られているのです。

業界に特化した垂直型AIが必要な理由

業界固有の(更にはビジネス固有の)ユースケースで汎用AIを機能させる最も簡単な方法は、「転移学習」プロセスを採用する事です。転移学習とは、汎用AIが公開済み汎用データセットを頼るのではなく、独自のデータセットで汎用AIをトレーニングする事を意味します。これにより、1つの汎用AIを、塗料の販売会社には画像の中の特定の塗料名を識別するように、食料品の販売会社には画像の中の特定のビールブランドを識別するように、婦人服の販売会社には画像の中の特定の生地パターンを識別するように学習させることができます。

汎用AIは、必要性を感じている企業の業界に特化した垂直型のソリューションになり得る可能性があり、企業が人工知能に投資する際に求める人間以上の正確さと特異性を提供することができます。 様々なタイプの汎用AIに転移学習を施すアイデアからは、より良いものが生まれます。それが、消費者が直接適用できる業界に特化した垂直型ソリューションの巨大なAIマーケットプレイスです。これにより、データサイエンスチームや莫大なトレーニング予算のない企業も、通常は大企業だけが利用可能な人工知能を活用可能になります。スマートフォンアプリの膨大なライブラリがあるのと同じように、AIソリューションの膨大なライブラリを作成する事ができます。

このアプローチでは、企業は汎用AIをトレーニングする必要がありますが、多くの企業が既に必要なデータを自由に利用できるので、これはそれほど難しくありません。小売業者や流通業者のケースでは、多くの場合こういったデータは製品カタログの形式で提供されます。マーケットプレイスの汎用のAIであれば、特定の課題にも対応できますし、トレーニングを積めば独自の課題にも対応できます。

問題は、AI自体の作成です。AIを作成するためのデータサイエンス人材の確保は、多くの企業が直面する障壁です。必要なAIをゼロから作成する余裕がない企業に対し、提案されたマーケットプレイスに汎用AIソリューションを提供するのは誰なのでしょうか? 

CrowdANALYTIXはデータサイエンティストのクラウドソーシングを使用し、お客様向けのAIソリューションを作成しています。同様のアプローチを大規模な市場向けの汎用AI作成にも適用できます。CrowdANALYTIXのデータサイエンスコミュニティのメンバーが作成したAIを提供し、企業はそれを自らトレーニングして導入することができます。そうすれば、より多くの企業が、社内のデータサイエンスチームに予算を割くことなく、デジタルトランスフォーメーションや成長のために必要なAIを利用できるようになるでしょう。

Google Visionのような汎用AIは魅力的ですが、このような汎用ソリューションでは、問題を特定し、企業に役立つようにするためにより多くのステップを必要とします。クラウドソーシング型AIマーケットプレイスは、この問題に対する答えになるかもしれません。

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出典https://www.crowdanalytix.com/vertical-specific-ai/
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