ランサムウェア対策、いま見直すべきポイントは?【東京コミュニティ(IST2)Vol.4活動レポート】
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はじめに
こんにちは!マクニカ コミュニティマネージャーの福地です!
企業のサイバーセキュリティを担う立場の人たちが集い、課題や悩みを共有しあうことで日本のセキュリティ対策をより強固にしていきたい――そんな思いから、マクニカではセキュリティコミュニティ「情報セキュリティチーム Tokyo(IST2)」を運営しています。
2026年5月28日に開催したMeetup Vol.4では、「ランサムウェア対策、いま見直すべきポイントは?」をテーマに、27名の方が集まり、各社のランサムウェア対策における見直すべきポイントについて、共有やディスカッションが行われました。
本記事では、当日行われたMeetupの様子をお届けいたします!
目次
- テーマ設定の背景
- イベントアジェンダ
- 当日の様子
- ①「対策済み」は本当に安心なのか?
- ②「見えていないリスク」をどう見つけるか
- ③グループディスカッションで見えてきた共通課題
- ④技術では解決できない課題
- まとめ
テーマ設定の背景
ランサムウェアは、IPAが公開する「情報セキュリティ10大脅威」でも継続して上位に挙げられるなど、企業にとって最も警戒すべきサイバー脅威の一つです。
昨年も国内外で大きな被害が相次ぎ、多くの企業が改めて自社の対策状況を見直すきっかけとなりました。
多くの企業ではEDRやバックアップ対策などを導入し、ランサムウェア対策を進めています。一方で、新たな攻撃手法の登場や被害事例を目にする中で、「本当に今の対策で十分なのだろうか」「見落としているポイントはないだろうか」「有事の際に想定どおり機能するだろうか」「他社はどのような観点で対策を見直しているのだろうか」といった不安や疑問を感じている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回のIST2 Vol.4では、「ランサムウェア対策、いま見直すべきポイントは?」をテーマに、各社の実践事例や課題、見直しのポイントについて共有・議論を行いました。
イベントアジェンダ
今回のMeetupでは、事例共有と参加者同士のディスカッションを通じて、ランサムウェア対策を見直すための観点や考え方を持ち帰っていただくことを目的に、以下のプログラムを実施しました。
- オープニング
- ライトニングトーク
- 事例講演①
- 事例講演②
- グループディスカッション
- クロージング
- 懇親会
事例講演では各社の実践的な取り組みや経験を共有いただき、グループディスカッションでは参加者同士で率直な意見交換を行いました。ランサムウェアを取り巻く脅威が変化する中で、現在の対策をどのような視点で見直すべきか、多くの実践的な学び・考え方が得られる会となりました。
当日の様子
①「対策済み」は本当に安心なのか?
ライトニングトークや事例講演では、各社がランサムウェア対策を見直した背景や、その過程で見つかった課題について共有いただきました。
その中で特に印象的だったのは、「対策があること」と「有事に機能すること」は別物であるという共通認識です。
EDRやバックアップ、認証強化など、多くの企業ではすでにさまざまな対策が導入されています。
しかし、実際に見直しを進める中で、
- バックアップは取得しているが、リストアを検証したことがない
- 管理できていると思っていた資産に抜け漏れがあった
- システム同士のつながりが想定以上のリスクになっていた
- 有事の際の判断基準や連絡体制が明確でなかった
といった課題が見つかったという声が共有されました。
対策を「導入すること」だけでなく、有事に本当に機能するかという視点で見直すことの重要性を改めて考えさせられる内容となりました。
②「見えていないリスク」をどう見つけるか
事例講演では、過去のインシデント経験や対策の棚卸しを通じて見えてきた"盲点"についても紹介されました。
特に印象的だったのは、
- 想定外の侵入経路
- 管理対象外になっていた機器
- グループ会社や海外拠点との運用差
といった、一見すると見落としがちなポイントです。
また、参加者からは「対策済みと思っていたものほど、実際に検証すると不安が残る」という声も聞かれました。
新しい対策を追加するだけではなく、いま実施している対策を改めて検証することこそが、ランサムウェア対策の第一歩なのかもしれません。
③グループディスカッションで見えてきた共通課題
グループディスカッションでは、各テーブルでさまざまな議論が行われましたが、多くのグループで共通して話題になったのが、「初動対応をどう設計するか」というテーマでした。
ランサムウェア攻撃は短時間で被害が拡大するため、
- どのアラートを重要と判断するのか
- 誰が判断するのか
- 誰に報告するのか
- 夜間や休日はどう対応するのか
といった点を平時から整理しておく必要があります。
「実際にインシデントが発生したとき、迷わず動ける状態を作れているだろうか」という問いは、多くの参加者にとって共通のテーマとなっていました。
④技術だけでは解決できない課題
もう一つ印象的だったのは、技術的な対策だけでは解決できない課題が多く挙がったことです。 ディスカッションでは、
- 経営層との認識合わせ
- 海外拠点との連携
- 自社資産の把握
- インシデント対応体制の整備
- 全社員への意識浸透
などのテーマについても活発な意見交換が行われました。
企業規模や業種は異なるものの、「どこまで対策を実施するか」「限られた人員・予算の中で何を優先するか」という悩みは多くの企業で共通していることがわかりました。
まとめ
ランサムウェア対策というと、EDRやバックアップ、脆弱性対策などの技術的な施策に目が向きがちです。しかし今回のMeetupを通じて見えてきたのは、「対策を導入すること」と「有事に機能すること」は必ずしも同じではないということでした。
事例講演やグループディスカッションでは、バックアップのリストア検証、初動対応のルール整備、資産管理、経営層との連携など、企業規模や業種を問わず多くの組織が共通して抱える課題について意見交換が行われました。
また、「本当に今の対策で十分なのか」「有事の際に想定どおり機能するのか」といった問いに対し、他社の実践や考え方を知ることで、自社の対策を見つめ直すヒントを得られた参加者も多かったのではないでしょうか。
IST2は、正解を学ぶ場ではなく、自社を見つめ直すきっかけを得る場です。
チャタムハウスルールのもとで率直な議論を行い、それぞれの組織が抱える悩みや工夫を共有することで、「自社ではどう考えるべきか」「何から取り組むべきか」を考える機会になります。
今後もIST2では、企業のセキュリティ担当者同士が実践的な知見を共有し、ともに学び合えるコミュニティを目指して活動していきます。
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※本コミュニティは企業のサイバーセキュリティを担う方限定のコミュニティとなります。
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▼IST2:東京版コミュニティ(対象:マクニカユーザ)
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