自社のランサムウェア対策、本当に大丈夫?【関西コミュニティ(KISC)活動レポート】
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はじめに
こんにちは!マクニカ コミュニティマネージャーの堀内です。
マクニカでは、セキュリティの企画・導入・文化の浸透を担う方々が集まり、互いの知見を共有しながら課題解決に取り組むことを目的としたコミュニティを運営しています。
その名も「関西情報セキュリティコミュニティ(通称:KISC)」
2026年5月15日(金)に開催したMeetup Vol.8では、14名の方々に参加いただき、各社のランサムウェア対策の取り組み状況や課題について、たくさんの意見交換が行われました。
本記事では、当日の様子や話題となったポイントをご紹介します!
目次
- テーマ設定の背景:なぜ今、ランサムウェア対策なのか
- 当日の様子
- まとめ
イベントアジェンダ
- オープニング『最新ランサムウェア動向』
- 事例セッション
- 初参加企業によるライトニングトーク
- グループディスカッション
- 懇親会
テーマ設定の背景:なぜ今、ランサムウェア対策なのか
ランサムウェアは、もはや「暗号化されるだけ」の攻撃ではありません。
データを窃取したうえで脅迫する「二重恐喝」や、VPNや認証経路を狙った侵入、EDRでも検知が難しい攻撃など、その手口は年々巧妙化しています。
こうした状況の中で企業に求められているのは、「侵入を防ぐ」ことだけでなく、「万が一侵入された場合でも事業を停止させない体制や仕組みをどう構築するか」という視点です。
一方で、企業が実際にどのような対策や運用体制を整備しているのかといった情報は、なかなか公開される機会は多くありません。だからこそ、参加者同士が顔を合わせて実際の取り組み内容や悩みを率直に意見交換できるのは、コミュニティならではの価値だと感じています。
当日の様子
オープニング
オープニングでは、マクニカ セキュリティ研究センターの山﨑より、最新のランサムウェア動向についてコンパクトにご紹介しました。
現在もランサムウェア被害は世界・日本ともに高い水準で推移しており、攻撃者によるリークサイトに公開される被害組織数は増加傾向にあります。
事例セッション
事例セッションでは、長年KISCにご参加いただいているお二人に、自社での取り組みをご紹介いただきました。
① 実際のインシデント対応事例
1社目からは、実際のセキュリティインシデントを題材に、侵入から検知・対応までの流れや、そこから見えてきた課題について共有いただきました。
特に印象的だったのは、「対策済みと思っていた仕組みの隙を突かれるケースが存在すること」や、「個々のアラートだけでなく、一連の挙動を通してリスクを把握する重要性」といった点です。
また、侵入後の横展開や権限昇格をいかに早期に検知するか、ネットワーク内部に侵入された後の対策をどう強化するかなど、"侵入されることを前提とした防御"の必要性についても議論が行われました。
さらに、Q&Aタイムでは「SASEが止まったらどうするか」「その際のバックアップは?」といった質問が飛び交い、逆に登壇者から参加者へ「VPNやリモートアクセス環境をどこまで残すべきか」「EDRで検知しづらい活動をどう補完するか」といったテーマも投げ込みがあり、活発な意見交換が行われました。
②ランサムウェア対策の見直し事例
2社目からは、ランサムウェア被害を想定した事業継続の観点から、対策を抜本的に見直した事例をご紹介いただきました。
従来の「IT部門によるセキュリティ対策」だけでなく、「どのように事業を継続するか」という視点で見直しを進められており、認証基盤の停止やコミュニケーション手段の断絶、バックアップ環境の侵害など、最悪のシナリオを前提に備えを進めている点が非常に印象的でした。
また、「月曜出社時に確認すべきこと」として
- 緊急時にSOCや関係者と連絡を取れる手段は確保できているか
- EDRはすべての端末で正しく稼働しているか
- 法令や当局報告に関する対応手順は明確になっているか
など、実践的な確認ポイントも共有いただきました。
どちらの発表にも共通していたのは、「侵入を防ぐこと」だけではなく、「侵害された場合でも事業を止めないための準備」が重要だということです。
実践的な施策の話はもちろん、「意外と準備できていないポイント」についても共有いただき、参加者の多くが熱心にメモを取る姿が見られました。自らの経験が他の参加者の学びにつながる――そんなコミュニティならではの光景が印象的でした。
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初参加企業によるライトニングトーク
初参加企業によるライトニングトークでは、5名の方にご登壇いただき、自己紹介とともに、自社の取り組みや現在抱えている課題について共有いただきました。
各社の発表では、
- サプライチェーン対策において取引先へどこまで求めるべきか
- セキュリティ人材不足への対応
- セキュリティ方針策定時のガイドライン選定
など、それぞれの立場ならではのリアルな悩みが挙げられました。
また、今回はセキュリティ担当になったばかりで右も左も分からない、と助けを求めてコミュニティに参加いただいた方もいらっしゃいました。ルーキーもベテランも組織を超えてお互いの状況を共有し合うことで、「それはうちも同じだ」「その考え方は参考になる」といった共感や新たな発見が生まれる場面も多く見られました。同じミッションや課題感を持つ企業同士だからこそ実現できる、活発な意見交換が印象的でした。
グループディスカッション
最後にグループディスカッションを実施しました。
各社の事例発表から得た学びや気づき、そして自社が抱える課題についてテーブルごとに意見交換を行い、その内容を全体で共有しました。
ディスカッションでは、以下のような実務的なテーマが議論されました。
- 復旧用アカウントの管理方法
- 手順書の安全な保管場所
- 海外拠点やサプライチェーンにおけるリスク管理
- 人材不足への対応(外部委託や自動化の活用)
企業規模や業種を超えてリアルな課題が共有され、多くの気づきや学びが生まれる場となりました。
#発表タイム
#みんなのノート
参加者の声
アンケートでは、
- 具体的な事例について役に立った
- 人に関する課題はどの企業にも共通しており、継続的に取り組む必要があると感じた
- 自分とは異なる考え方や、逆に共感できる取り組みに触れることができ、大きな刺激を受けた
といったコメントが寄せられました。
同じ立場で日々セキュリティに取り組む担当者同士だからこそ得られる気づきや学びがある――改めてコミュニティの価値を感じる会となりました。
まとめ
今回のMeetupでは、机上の理論ではなく、「実際に役立つ備え」に焦点が当てられました。各社の事例や参加者同士の意見交換を通じて見えてきたのは、ランサムウェア対策は単にセキュリティ製品を導入するだけでは十分ではないということです。
認証基盤の停止、コミュニケーション手段の断絶、バックアップ環境の侵害など、これまで「あまり起こらないだろう」と考えていた事態も現実のリスクとして捉え、「もし発生したらどうするか」を事前に考えておくことの重要性を改めて議論する場となりました。
ランサムウェア対策見直しの主なポイント
- 全社レベルで事業継続を見据えたセキュリティ設計
- 認証基盤の喪失など、"最悪のシナリオ"を前提とした対策
- 復旧優先順位(MVB)の明確化
- 隔離された復旧環境の整備
- バックアップのイミュータブル化
- 緊急時の連絡手段の確保(紙媒体を含む)
- 緊急アクセス用アカウントの整備
これらはいずれも、単なるセキュリティツールの導入にとどまらず、「組織としてどのように備えるか」が問われる領域です。
「侵入を防ぐ」から「侵害されても事業を継続する」へ。
セキュリティ担当者だけでなく、経営層や事業部門も含めて考えるべきテーマであることを改めて実感するMeetupとなりました。
「関西情報セキュリティコミュニティ(KISC)」では今後も、こうした実践的な事例共有や意見交換を通じて、関西のセキュリティ担当者同士がつながり、学び合える場を提供していきます。是非参加してみたい!という方は以下HPからコミュニティへの登録、お待ちしています!
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※本コミュニティは企業のサイバーセキュリティを担う方限定のコミュニティとなります。
▼Taneva(タネバ):自社のセキュリティを担う方はどなたでもご参加可能なコミュニティ
▼KISC:関西版コミュニティ(対象:マクニカユーザ)
▼IST2:東京版コミュニティ(対象:マクニカユーザ)
▼Ikomai:東海版コミュニティ(対象:マクニカユーザ)
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